子供のころ、遠足に行くとなると学校からおやつが出ました。その中には必ずキャラメルがあり、箱に書かれたむずかしい滋養強壮という文字を見て、キャラメルってすごいんだなと思ったのを覚えています。
小さなころから本を読むのが好きだった私は、小学校の低学年ですでに滋養強壮という文字が読め、おぼろげながらこれが栄養たっぷりで、体にとって良いものなのだということを感覚的に理解していました。今にして思えば、キャラメルは確かに栄養豊富かもしれませんが、食べた後にもっとも重要なのは歯磨きだということがわかります。
話が少しそれましたが、遠足でキャラメルが配られるということは、それだけ遠足が疲れるものだということと、子供心に解釈していました。学校が嫌いで、友達作りが苦手だった私にとって、遠足は、教室で座っていればいいいつもの時間割に比べ、はるかに苦痛で疲れるものでした。
今でもキャラメルの箱に書かれた滋養強壮の文字を見ると、嫌だった遠足のことを思い出してしまいますが、それを終えて自宅に帰ってきてから食べるキャラメルがおいしかったことも、同時に忘れられない記憶として残っています。妹と二人、遠足に行っている間はおやつを食べずに持ち帰り、遠足を無事に乗り切ったことを祝って二人で食べるおやつは、格別だったものです。
大人になってからは、めったにキャラメルを口にすることはなく、滋養強壮といえばもっぱらドリンク剤ですが、久しぶりにその効力を試してみたくなってきたのでした。